2012年11月14日

最終調整について(NPC②)

コンテストビルダーにとって水分・塩分に関しては身体の「浮腫み」の原因で

悪者というイメージが強く、最終調整においてはコンテストが近づくにつれ

制限すればするほど、もしくは体内から外へ出せば出すほどよりハードに

仕上がるのではないかという感覚に陥り、いざ当日の朝を迎えると先日までの

良いコンディションがまるで幻だったかのようにフラットで甘くなっていたという

経験をした方も少なくは無いと思います。


僕もその中の一人で、8月のJPCでは上記の経験をしました。


僕の場合はコンテスト当日3日前から塩分をカット。

前日の午後から水分をカットしました。

その結果、前日まで全身の皮膚が筋にペターッと張り付いた最高のコンディション

だったのですが当日の朝は甘くフラットになってしまいました。


原因として考えられるのはまず、水分・塩分の体内の役割についての理解度が

未熟だったことです。


カーボローディングにおいてカーボ(グルコース)は水分と結びついて、

筋中に蓄えられるのでカーボと一緒に水分も十分に摂ってあげないと

筋グリコーゲンとして筋中に蓄えられないので張りも良くなりません。


もしくは、僕のように3日にわたり塩分を控え、相反するカリウムを摂取し、体内の

ナトリウム濃度がかなり低い状態で水分を制限すると、皮下の余分な水分どころか

筋中の水分も大量に放出してしまったに違いありません。


また、一般的に水分よりも悪者扱いされる塩分も実はグルコースが筋中に蓄えられる

際に必要なミネラルなので、過剰に制限したり、体外へ放出してしまうとカーボがうまく

筋中に摂り込めません。


これは、先日のNPCチャレンジカップで準優勝の小野選手に教わりました。


では結局摂れば良いのか、制限すればよいのかと訳が分からなくなりますが、

僕の見解・イメージとしては選手個々のカラダに合ったバランスのとれた体内の

ナトリウム濃度と水分量があり、カラダは体内のナトリウム濃度を一定に保つ

性質を持っているので、適切ではない範囲にナトリウム濃度が高くなればそれを

薄める為にカラダは水分を蓄えようとするため浮腫み、低くなれば今度はナトリウム

濃度を高める為に必要な水分も放出してしまいカラダは萎んでしまうのではと思います。


ですので、まず最終調整に入った段階でカラダを出来るだけ客観的に見て、絞れて

いる、絞れていない、絞れているけど水を含んでいる、絞れていて既に良いコンディションetc...

といった具合に自分のカラダを評価し、次に例えば水を含んでいると評価したのであれば

ここ最近の食事においての塩分量を見直し、多すぎたのであれば朝の起き抜けから晩に

かけて腹部のようなコンディションの目安となりやすい部位を常に観察しながら自身の判断で

塩分量を制限すればよいと思います。


既に良いコンディションなら現状で体内のミネラルバランスがとれていると予想されるので

塩分に関しては特に量を制限する必要も過剰に摂取する必要も無いでしょう。


ですので、水分・塩分カットとはこれらを出来るだけ体内から放出することが目的では無く

バランスを整えていく事が本当の目的なのではないでしょうか。


一切摂らない方が良いだとか、適量摂った方が良いだとか、パンプアップ前に少量摂ると

良いだとか様々な情報が錯乱しますが、すべてはバランスを整える為だと思います。


そう思うと、素晴らしいコンディションで当日のステージを迎えるボディビル界の諸先輩方が

主張する最終調整の方法が選手個々で異なる理由もうなずけます。


また長くなってしまいましたので次回へと続きます!



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Posted by スポーティアスタッフ at 21:05│Comments(0)ボディビル ブログ
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